不動産購入の流れ <第5回  自己資金と住宅ローンのバランス>

家を買うとき、必ず出てくるのが「頭金ってどれくらい出せばいいの?」「ローンはどれくらい借りるのが妥当?」という疑問。


いわゆる“自己資金と住宅ローンのバランス”ってやつですね。




一般的によく言われるのは、「物件価格の2割くらいを自己資金として出すのが理想」とか「最低でも1割は欲しい」とか。


でも、実際のところ最近は“フルローン(=頭金ゼロ)”で家を買う人も全然珍しくありません。


銀行によっては、諸費用までローンで組める“オーバーローン”をOKしてくれるところもあります。




じゃあ、頭金ゼロでもいいの?というと、それはケースバイケース。


自己資金が多ければ多いほど、借入額が減って毎月の返済がラクになるし、審査も通りやすくなります。


利息の総額も減るので、結果的に支払うお金も少なくなるんですよね。




でも一方で、「今の金利はすごく低いし、手元の現金を減らしすぎるのは不安だから、あえてフルローンにして現金を温存しておく」っていう考え方もアリ。


特に子育て世代や共働き家庭では、突発的な支出(学費・医療費・転職時の収入減など)に備えて、ある程度の貯金を残しておくことが大事だったりします。




個人的なおすすめは、「最低限、諸費用+引っ越し後の初期費用(カーテン・家具家電など)くらいは自己資金で払って、残りはローンでまかなう」というスタイル。


無理に頭金を多く出して、貯金がゼロになるのは正直ちょっと怖いです。


余裕のある範囲で、バランスよく現金とローンを使うのが現実的です。




それと大事なのが、「月々いくら返せるか」ではなく、「何年後まで無理なく返していけるか」を考えること。


住宅ローンって基本は35年ローンですけど、途中で子どもが高校・大学に進学したり、親の介護が始まったりすると支出が一気に増えます。


最初にちゃんと将来の家計シミュレーションをして、「この返済額なら長く続けられそう」というラインを決めておくのが◎です。




まとめると、頭金は多いほど安心だけど、無理してまで出す必要はなし。


手元資金と将来の出費のバランスを見て、現実的な範囲でローンを組むことが、マイホーム購入成功のカギになります!

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